2016/06/04

「MARUO WORLD 少女椿展」ストライプスペース




「少女椿」が実写映画化。聞いたときには勘弁して欲しいとは思ったけれど、公開に合わせて丸尾界隈が盛り上がったので。展示は映画で使用したセットや衣装、それから丸尾末広の原画のコーナー。グッズも充実していました。私は丸尾さんサイン入りの『芋虫』を購入。
「少女椿」は、地味にアニメが好きだったりする。みどりちゃんの、声が知的で可愛いの。

今回、映画公開を記念してマルヲ・ワールドと題したイベント展を開催いたします。
映画監督であるTORICOのインスタレーションなどによる、
見世物小屋を彷彿とさせるような空 間に加え、
原画、版画、コラージュなどの丸尾末広作品、
ゲスト作家による等身大みどり ちゃん人形やオブジェ作品など、
丸尾末広と 「少女椿」の世界をたっぷりと展示いたします。
また、書籍やグッズの販売も多数いたしますので、
こちらも併せてご覧くださいませ。


『少女椿』讃

怪奇、幻想、残酷、エロ・グロ。
日本の想像界の暗流に身をさおさしながら、
丸尾末広は独特の哀愁に みちたリリックな作品『少女椿』を紡ぎ出した。
見世物小屋の異形の者たちに取り囲まれた、
か弱い、可愛い、可哀そうな少女みどりの物語。
どこかで見たことのあるようなノスタルジックなイメージの重なり、
不思議な既視感のなかで、
少女が侏儒の幻術師とねんごろになるところがまたこの物語のミソだが、
その彼が観客たちに苛立って、
「曲がれ‼ ゆがめ‼ ねじれろ‼」と叫ぶ場面が印象的だ。
丸尾末広の哲学の一端がかいま見えるところかもしれない。
この蠱惑的な作品の実写映画化が実現したという。
多少とも不安の気持ちの入り混じった、
ワクワクするような期待感をもって、
映画という「幻術」にわれわれ「観客」も身を委ねることにしよう。

谷川 渥(たにがわ あつし・美学者)

http://www.span-art.co.jp/exhibition_other/201605maruosuehiro.html





 
 
 

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