2016/06/04

Exhibitions(2016.4-2016.5)


■森山大道「裏町人生~寺山修司」 ポスターハリスギャラリー
  2016年2月5日(金)〜2016年3月27日(日)

■森山大道「SCANDALOUS」  Akio Nagasawa Gallery/Publishing
 2016年4月15日(金)〜2016年6月19日(日)
 
 
 
“写真は現実のコピーである”と考える森山は、自身の作品をゼラチンシルバープリントのほか、オフセットによる写真集、シルクスクリーンによるTシャツなどさまざまな技法、媒体で複製することに積極的に挑んできたが、本展はゼラチンシルバープリント作品によるものではなく、シルクスクリーン作品による展覧会。

「イメージ」と「複製」の間の緊張感は、「写真を撮る行為」と「撮る瞬間の意図」とのあいだに生じる緊張感にも似ている、と森山はいう。本展に展示されるイメージは、1960年代後半に制作された“アクシデント”シリーズを中心に、“ヴィジュアル・スキャンダル”を意図したものを選び、それらを紙およびキャンバスにシルクスクリーンで転写しており、それらには多くの未発表作品も含まれている。森山にとって、写されたイメージをオブジェ化する際に技法を問わないことは先にも述べたが、シルクスクリーンという技法は、森山が1969年から使用している馴染みのあるもので、森山が選ぶ“ヴィジュアル・スキャンダル”なイメージに相応しい転写技法としてシルクスクリーンが選ばれた。また、シルクスクリーン作品と共に、森山がデザインしたネオン管によるテキスト作品も展示のエレメントとして加えられることも本展の見どころとなっている。 
http://imaonline.jp/library/exhibitions/scandalous/ [2016/05/30]


 
■花代&沢渡朔 「点子」 小柳ギャラリー
  
 生まれた瞬間から常にカメラを向けられ続け、この子が「見られる」ということ―カメラのレンズの奥には(不特定多数の)人の目があるということ―意識し始めるのは、いつごろからであっただろう。少女と、もはやそうではなくなった日の線引きはどこにあるのだろう?写真の並びは時系列に沿ってはあるけれども、壁一面をピンボードのようにしてバラバラに展示されていて、キャプションは特になかったので、どれが母でどれが沢渡の写真であるかはわからない。
 
 中にはかなりきわどいポーズをしているものもあって、母―娘という関係性という意味で、すぐさま想起されたのはイリナ・イオネスコ。完全に変態なオッサンの目で眺めてしまった。良い展示。
 

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