2016/11/19

「エミール・ガレ」展 サントリー美術館


 
 
  ここ最近で行ったガレの展示のなかでは一番好きだった、という気がする。祖国・異国・植物学・生物学・文学という5つの柱を軸にした構成で、スタンダードではあるけれど、バランスが取れていたのかな。


第一章 ガレと祖国
第二章 ガレと異国
第三章 ガレと植物学
第四章 ガレと生物学
第五章 ガレと文学
エピローグ ガレの究極


19世紀後半から20世紀初頭にかけて、ヨーロッパ都市部を中心に沸き起こったアール・ヌーヴォー[新しい芸術]。絵画や彫刻、建築に限らず、生活の隅々にまで良質な芸術性を求めたこの様式は、幅広いジャンルの美術工芸品を発展させ、人々の暮らしを豊かに彩りました。こうしたなか、フランス東部ロレーヌ地方の古都ナンシーで、ガラス、陶器、家具において、独自の表現世界を展開したのが、エミール・ガレ(1846-1904)です。

詩的で、幻想的、そして象徴的なガレの作品は、器であり、テーブルであり、形こそ用途を保ちながら、それに留まらない強いメッセージを放っています。見る者の内に深く染みわたり、心震わす彼の芸術性は、愛国心や異国への憧憬、また幼い頃から親しんだ植物学や生物学、文学などへの深い造詣に裏付けられています。

本展は彼の創造性を、その源となった5つの柱から捉え直し、頂点を探る試みです。国内有数を誇るサントリー美術館のガレ・コレクションから選りすぐりのおよそ100件が一堂に会するとともに、国内の未発表作品約20件を公開することとなりました。またオルセー美術館の特別協力により、日本初出品となるガラス器や、彼の鋭い洞察力と制作過程を示す重要なデッサン類約40件をご覧いただける機会です。詩情豊かな光と影、ガレ・ワールドの醍醐味をお楽しみください。

http://www.suntory.co.jp/sma/exhibition/2016_3/

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