2015/01/06

『エロスの涙』



新年の読書はバタイユの『エロスの涙』から…。
最も親しみやすい本と自身が述べていたというが、シンプルなだけにかえって難解であるように感ぜられる。先にエロティシズムを読んでいなければ何を言いたいのかがちらとも分からなかっただろう。
しかし詩のような一文一文が熱を帯び蠢き、選び抜かれた刺激的な図版の数々は読み手を目眩く幻惑に誘い込む……ある意味で、彼の思想に最も「親しむ」ことのできる作品なのだろうか。

ブックオフで見つけて即買いしたのだけれど、表紙も美しく上品な深緑…これは新品で買えばよかった、とやや後悔。

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